優しさと親切は違う

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ママ友からの相談

ある日、ママ友から相談を受けました。そして、わたしはその友人に、ちょっと厳しいことを言いました。

そのママ友には、仲のいいお友達がいるそうです。お子さん同士も仲良し。でも、そのお友達のご両親は離婚されていて、お母さんと兄弟数名で暮らしているとのこと。お母さんはフルタイムで働いているから、子どもたちは学校が代休の平日も家にいるようです。

そして、ママ友はこう言いました。

「かわいそうだから、その兄弟をテーマパークに連れて行きたい」

わたしは、この言葉を聞いて、ちょっと待ってほしいと思いました。

わたしが注意したこと

わたしは、そのママ友に言いました。

「相手を勝手に『かわいそう』だと決めつけて、頼まれてもいないのにテーマパークに連れて行くのはおかしい」

相手のお母さんも気を遣うだろうし、有難迷惑の可能性もある。

さらに、そのママ友は言いました。「今までも外食に連れて行ったことがあるんだけど、当たり前になったら嫌だなって思って」

その言葉を聞いて、わたしは思いました。もう、その関係は健全じゃなくなっている。

優しさと親切は違う

わたしは、そのママ友に伝えました。「優しさと親切は、違うんだよ」

**優しさは、自分がどんな状態の時でもできること。**例えば、声をかけること。「大丈夫?」「何かあったら言ってね」。それは、お金も時間も大してかからない。自分に余裕がなくても、できること。

**でも、親切は違う。**親切は、時間もお金もエネルギーも使う。テーマパークに連れて行く。外食に連れて行く。それは、自分に余裕があるときしかできないこと。そして、相手が本当に望んでいるかどうか、確認が必要なこと。

「かわいそう」という決めつけ

そのママ友は、優しい人です。子ども思いで、困っている人を放っておけない。でも、相手を「かわいそう」だと勝手に決めつけていないだろうか。

ひとり親家庭だから、かわいそう。お母さんが働いているから、かわいそう。本当にそうだろうか?

相手のご家庭は、お母さんが一生懸命働いて、子どもたちを育てています。それは、「かわいそう」なことでしょうか。もしかしたら、その家族なりの幸せがあるかもしれない。お母さんが働く背中を見て、子どもたちは誇りに思っているかもしれない。

「かわいそう」という言葉は、相手の尊厳を傷つけることがある。

もし、相手のお母さんから「子どもたちをどこかに連れて行ってもらえませんか?」と頼まれたなら、話は別です。でも、頼まれてもいないのに、「かわいそうだから」という理由で連れて行くのは、独りよがりかもしれません。

有難迷惑という言葉

有難迷惑。ありがたいけど、迷惑。

相手のお母さんは、もしかしたらそう感じているかもしれません。「断りづらい」「お礼をしなきゃいけない」「気を遣う」。そんな負担を、知らず知らずのうちに相手に押し付けているかもしれない。

「当たり前になったら嫌」という言葉を聞いて、わたしは思いました。**もうすでに、ギブアンドテイクの関係が崩れている。**自分が与える側、相手が受け取る側。その関係が固定化してしまっている。

独りよがりな優しさ

そのママ友は、本当に優しい人です。でも、独りよがりなところもある。今までも、必要以上に他人のことに踏み込んで、「どうしたらいいと思う?」と悩み相談の連絡をしてくることがありました。

わたしは、このままだとそのママ友が潰れてしまう気がしました。自分のキャパシティを超えて、人のために尽くして。でも、相手は「かわいそう」と決めつけられて、対等じゃない関係になっている。そして、いつか「なんで私ばっかり」と苦しくなる。だから、注意しました。

本当に必要な支援とは

本当に必要な支援とは、何でしょうか。それは、相手が望んでいることです。

相手が困っていて、助けを求めていること。勝手に「かわいそう」だと決めつけて、一方的に与えることではありません。

もし、本当にそのお友達のことを思うなら、まず声をかけることから始めたらいいと思います。「何か困ってることある?」「手伝えることがあったら言ってね」。それが、優しさです。そして、相手が「お願い」と言ったときに、自分にできる範囲で手伝う。それが、健全な関係だと思います。

境界線を引く

人と人との間には、境界線が必要です。どこまでが自分の領域で、どこからが相手の領域か。その境界線を越えて、土足で踏み込むことは、たとえ善意からでも、相手を傷つけることがあります。

そして、自分を守ることも大切です。自分がしんどくなるまで、人のために尽くす必要はありません。「当たり前になったら嫌」と思うなら、最初からやらない方がいい。それは、自分のためでもあり、相手のためでもあります。

最後に

優しさと親切は、違います。

優しさは、自分がどんなときでもできること。親切は、自分に余裕があるときに、相手が望んでいることを手伝うこと。

そして、「かわいそう」という決めつけは、相手の尊厳を傷つけることがある。

もし、誰かを助けたいと思ったら。まず、声をかけてみてください。「何か困ってる?」「手伝えることある?」

そして、相手が望んでいることを、自分のできる範囲で。それが、本当の優しさだと思います。


※この記事は個人の経験をもとに書いています。人間関係や支援のあり方については、それぞれの状況により異なります。