就労支援の現場では、利用者さんの小さな変化に気づける瞬間があります。
今日は、そんな心温まるエピソードをお話しさせてください。
なお、プライバシー保護のため、利用者さんの病気や詳しい状況については触れませんが、職員として感じた気持ちを率直に書かせていただきます。
半年間の日々
半年ほど前から毎日通所されている利用者さんがいらっしゃいます。
人見知りのある方で、コミュニケーションにはかなりムラがあります。
- 話してくれる日
- 静かにされている日
- 声かけに対して無視をしてしまう日
本当に日によって違うんです。
挨拶もいろいろ
挨拶も、その日によって様々でした。
会釈程度の時もあれば、部屋を出るときに一度だけ「お先に失礼します」と言ってくださる日もある。
それでも、毎日来てくださること自体がすごいことだと思っていました。
あの日の出来事
でも、つい先日のことです。
私が別室で作業をしていたら、その利用者さんがわざわざやって来て、
「お疲れ様です。お先に失礼します」
と言いに来てくれたんです。
驚きすぎた私
正直、驚きすぎました。
普通に挨拶を返して終わってしまいましたが、内心ドキドキしていました。
「え?わざわざ?私に?挨拶に?」
その場では平静を装いましたが、心の中は嬉しさでいっぱいでした。
小さな変化の大きな意味
別室にいる私をわざわざ探して、挨拶をしに来てくれる。
これって、すごく大きな変化だと思うんです。
半年前から比べると、本当に大きな一歩。
もしかしたら、少しずつでも信頼関係が築けているのかもしれません。
支援者として感じること
支援の仕事をしていると、劇的な変化よりも、こうした小さな変化の方が多いものです。
でも、この小さな変化こそが、とても大切で、とても意味のあることなんだと改めて感じました。
利用者さんなりのペースで、利用者さんなりの方法で、少しずつ歩んでいらっしゃる。
それに気づかせてもらえた瞬間でした。
毎日の積み重ね
挨拶ひとつ、声かけひとつ。
毎日の小さな関わりの積み重ねが、いつかこうした変化につながっていくのかもしれません。
明日も、変わらず自然体で接していこうと思います。
きっと、利用者さんには利用者さんのペースがある。私たちはそれを大切に見守っていけばいいんですよね。
最後に
まだまだ就労支援の仕事は初心者の私ですが、こうした瞬間に出会えることが、この仕事の魅力のひとつだと感じています。
小さな変化を見逃さず、でも押し付けることなく。
利用者さんと一緒に歩んでいけたらと思います。
利用者さんのプライバシーを守りながら、現場で感じたことを大切に発信していきたいと思います。