「どうしたい?」と聞くことからはじまる、ほどよいサポート

就労支援について

就労支援の現場では、利用者さんの喜怒哀楽がはっきりしていることが多く、時には感情が爆発してしまうこともあります。

そんなとき、つい「落ち着いて」「こうしなきゃダメ」と先回りしてしまいがちですが、私はまず共感することを意識しています。

まずは気持ちを受け止める

「それはイヤだったね」 「びっくりしたよね」

一度、気持ちを受け止めてから、必ずこう聞きます。

「じゃあ、どうしたい?」

この一言に込められた意味

この一言には、

  • 自分で考えるきっかけをつくる
  • 自分の気持ちを整理する時間を与える
  • “やらされ感”ではなく”自分ごと”として動いてもらう

という意味があります。

答えを押し付けるのではなく、その人自身の中にある答えを大切にしたいと思っています。

すぐに答えが出なくても大丈夫

もちろん、すぐに答えが出ないこともあります。

それでも「自分の意見を聞いてもらえた」という経験は、安心感や信頼につながります。

時には、一緒に考える時間そのものが、その人にとって貴重な経験になることもあるんです。

ほどよい距離感の大切さ

サポートは、手を出しすぎても、放っておきすぎても、うまくいきません。

ちょうどいい距離感で、本人が一歩踏み出せるように見守る――それが私の思う「ほどよいサポート」です。

まだまだ学ぶことばかりですが、「どうしたい?」という問いかけを大切に、利用者さんと向き合っていきたいと思います。


就労支援の現場で日々感じることを、少しずつ言葉にしていきます。同じような場面で悩んでいる方の参考になれば嬉しいです。