よくある職場の評価
職場で、こんな評価を聞いたことはありませんか?
「一生懸命、時間をかけて丁寧に仕事をこなす人は、要領が悪い」
「それなりにでも、求められている納期より早く出せる人は、仕事ができる」
この評価、本当に正しいのでしょうか?
丁寧に仕事をする人の特性
人にはそれぞれ特性があります。心配性な人、真面目な人、失敗したくない人、「仕事ができない」と思われたくない人。
そんな人たちは、確実な仕事をするために時間をかけ、ミスをしないように何度も確認しながら作業をします。それは一生懸命な証拠です。
丁寧な人の心理
心配性な人は、途中で見せることが怖いんです。「まだ完璧じゃないのに見せたら怒られるかも」「ちゃんと仕上げてから見せなきゃ」と思ってしまう。
真面目な人は100%を目指します。60%や80%で出すなんて考えられない。「中途半端なものは出せない」という信念があります。
失敗したくない人は何度も確認します。「もしミスがあったら」と考えると、確認せずにはいられません。
速く仕上げる人のアプローチ
一方で、60%や80%の完成度で一度確認依頼をし、その後手直しをする人もいます。
確かに進捗状況がわかりやすく、仕事を依頼した人からすれば「今こんな感じです」と見せてもらえた方が安心できるかもしれません。
どちらも正解、ただタイプが違うだけ
丁寧に時間をかける人も、速く仕上げる人も、どちらも正解です。ただ、タイプが違うだけ。
それぞれの価値
丁寧な仕事の価値
- ミスが少ない
- 確実で信頼できる
- 細部まで気を配る
- 完成度が高い
速い仕事の価値
- 進捗がわかりやすい
- 修正がしやすい
- フレキシブルに対応できる
- 試行錯誤しやすい
でも、職場で求められるのは
現実には、職場で求められるのは進捗報告、早めの確認、スピード感といったものが多いです。
だから、丁寧に仕事をする人は「要領が悪い」と評価されてしまう。ここにギャップが生まれます。
就労支援の現場から思うこと
私は就労支援の現場で働いています。利用者さんの中にも、「もっと早く」と言われて傷ついている人、「要領が悪い」と言われて自信をなくしている人がいます。
丁寧に仕事をする人は、悪気があるわけじゃない。一生懸命やっているんです。ただ、やり方が違うだけ。
評価の仕方を変えてほしい
「要領が悪い」じゃなくて、「丁寧で確実」と評価してほしい。
特性を理解し、仕事をしてくださっていること自体が素晴らしいことだと認めてほしいのです。
お互いの歩み寄り
もちろん、丁寧に仕事をする人にも歩み寄りは必要です。
- 途中で一度見せる勇気
- 完璧じゃなくてもいいと思う柔軟性
- 進捗を報告する習慣
そういうことを、自分のペースで少しずつ身につけていく。でも、性格を無理に変える必要はありません。
上司や同僚へのお願い
丁寧に仕事をする人を「要領が悪い」と決めつけないでほしい。その人なりの一生懸命さを見てほしい。
多様性を認める職場へ
働き方には多様性があります。速い人もいれば、遅い人もいる。ざっくり仕上げる人もいれば、丁寧に仕上げる人もいる。それでいいんです。
それぞれの強みを活かせる職場が理想です。丁寧な人には正確さが求められる仕事を、速い人にはスピードが求められる仕事を。適材適所。
最後に
丁寧な仕事と速い仕事、どちらが正解かなんてありません。どちらにも価値があります。
大切なのは、特性を理解すること。
丁寧に仕事をする人を「要領が悪い」と切り捨てないでほしい。その人なりの一生懸命さを認めてほしい。
そして、働きやすい環境を一緒に作っていけたらいいなと思います。
職場でできる具体的な配慮
丁寧な人への配慮
✓ 「途中でもいいから見せて」と明確に伝える
✓ 完璧じゃなくてもいいことを伝える
✓ 期限を明確にする
✓ 小さく区切って確認する機会を作る
速い人への配慮
✓ 手直し前提で見せてもらう
✓ 完成度の期待値を事前に伝える
✓ 最終チェックの時間を確保する
どちらのタイプにも大切なこと
✓ コミュニケーション
✓ 進捗報告
✓ 相手の期待値を確認する
✓ 自分の特性を理解する
✓ 無理に変えようとしない
※この記事は就労支援の現場での経験をもとに書いています。働き方の多様性を認め合える職場が増えることを願って。


